小規模発電所
太陽光発電所事業の融資制度
太陽光発電による遊休地利用が拡大する中、金融機関も各種融資制度を用意して導入に向けた支援を行っています。都市銀行から地方銀行まで様々な融資制度を設けていますが、 政府管轄の日本政策金融公庫においても「環境・エネルギー対策資金」の資金貸付を行っています。
設備規模の大小にもよりますが太陽光発電所建設にあたっては多額の資金が必要となります。
通常は金融機関からの借り入れによって資金調達することになりますので、 収益シミュレーションで十分な利益が取れる目途があれば、各種融資制度を入念に調べるようにしましょう。
最適な土地の見極めとは?
遊休地利用の太陽光発電の場合、「陽当たり具合」「電柱が近くに立っているか」「整地に大きな費用が掛からないか」「農地ではないか(農地転用は可)」といった条件を概ねクリアしていれば、まずは導入を検討された方が良いでしょう。
しかしながら、これら条件を満たしていても事前にしっかり考えておくべき事柄はあります。
例えば、土地の周囲に雑木林がある場合、夏場はとても日当たりが良い様に感じられますが、 冬場には太陽は低い位置にあるので思った以上に影が伸びるため土地の大半が影に覆われてしまったという例もあります。外的環境は年間を通して考えなければなりません。
また、20年間の中で太陽光発電への投資以上に収益性が高く、価値がありそうな土地もよく考えた方が良いでしょう。 20年間その土地は発電所として稼働し、他の目的で安易に変更できないことは念頭に入れておくべきです。
メンテナンスってどうすればいいの?
規模の大きい太陽光発電システムでは、通常は産業用のパワーコンディショナを使用します。パワーコンディショナの保証は通常1年間しか保障していないのですが、メーカー独自の有償保証によって10年間、又は20年間対応などをしているところもあります。
太陽光パネル自体は故障や不具合はほとんど無いと考えているのがこの業界の一般的な認識ですが、 パワーコンディショナのような電気機器類の寿命は10年程度との認識が強くあります。
このように、初期導入費だけではなく期間途中でも故障や何かしらのトラブルごとを想定して、予め予算に入れておきましょう。
土地に雑草が生えて成長し出すとパネルに影ができてしまうこともあります。今後普及していくにつれて災害などはもちろん盗難や悪戯も起こり得るので、 保険加入も考えなければなりません。
事前にあらゆるリスクを視野に入れ、回避できるよう対策を立てておきましょう。
投資回収の事を考えるなら今!
太陽光発電所の建設は発電事業であると共に、非常に有益な投資活動であるとも考えられます。
投資という視点で当然利回りの予測を入念に行うべきであり、 多くの施工会社や販売店がシミュレーションなどノウハウを持っています。
一般的には10年以内に初期導入費を回収、それ以降は収益と考えられていますが20年間という長期の起こりうるリスクを想定して7~8年で回収を視野に入れておくのが妥当であると考えられます。
欧州で見られた太陽光発電ラッシュによる事業破たんは法制度の上で成り立ったバブル現象といっても過言ではありません。
全量買取制の下では、普及すればするほど売電価格が年々減少していく可能性が高くなりますので、太陽光発電システムを導入する時期も情勢を見極めて早めの決断をすることが肝要です。