遊休地に太陽光発電システムを導入するにあたって多く寄せられる質問をピックアップ!
太陽光発電事業に必要となる土地面積の目安等はありますか?
おおよその目安はあります。
遊休地に太陽光発電システムを導入する際に、まず気になるのが「ある設備容量分を設置するにはどれだけの面積が必要になるのか」ということです。 逆に、「ある土地面積にはどれだけの設備容量を確保出来るかを知りたい」という方も多くいらっしゃるでしょう。
NEDOが提供する「大規模太陽光発電システム導入の手引書」によると、
太陽光発電システムを設置するためには設備容量1kWあたり10~15㎡程度の面積が必要になるとされています。
例として50kWの太陽光発電システム設置時に、およそ500㎡から750㎡の面積が必要になるということであり、
逆に500㎡から750㎡の土地があれば10~15いずれかの値で除算することで、およそ50kW~70kWのシステムを導入出来るということがわかります。
一般的な最大出力250Wの太陽光パネルの面積が1.65㎡/枚とすると1kWあたりの面積は6.6㎡となりますが、 NEDOの推奨値がこれよりも大きいのには、実際の設置ではアレイが傾斜することや前方アレイによる影等の影響を考慮し、 アレイ間の距離を設定するからということが理由として挙げられます。 また、高圧で連系する場合はキュービクルやパワーコンディショナの収納箱などが必要になるため、別途考慮しなければなりません。
太陽光発電システムの高さと影の長さ
遊休地に太陽光発電システムを設置する場合(フィールド設置)、複数のアレイを複数列にわたって配置することになるため、 後列の太陽光パネルに影がかからない間隔や傾斜角度を計算しなければなりません。
影の長さは日や時間によって変化するため、冬至の9時における影の長さを考慮して太陽光パネルの前後間隔を決定することが一般的です。
NEDOの資料を基に考えると、フィールド設置の場合に必要な前後間隔は、アレイの高さのおよそ2倍程度と言えるでしょう。
ただし、土地面積が十分でない場合はアレイの傾斜角度を緩くするか、前後間隔を広くするといった手立てが必要となります。
仮にアレイの傾斜角度を10度とした場合、発電量はおよそ5%ほど減少すると言われていますが、デメリットばかりではありません。 設置角度を小さくすることで風圧荷重を抑えられることから、架台や基礎への負荷を軽減できるといった効果が期待できます。