温度係数（おんどけいすう）

機器の使用温度範囲で、基準温度から周囲温度を変化させたときの、温度変化量に対する特性の変化率のこと。

太陽光パネルの場合は、太陽光パネルの基準温度25℃からパネル温度を変化させた時の出力性能の変化率が太陽光パネルの温度係数となります。

太陽光パネルの変換効率や発電量は、パネル本体の温度によって大きく変化します。
最も多く普及している結晶シリコン型太陽光パネルの温度係数は概ね-0.45%/℃と言われており、これは温度が一度上昇するごとに出力が0.45%低下するということで、真夏などパネルが高温となる季節はかえって発電量が低下する傾向が見受けられます。

例として、温度係数が-0.45%/℃すると、太陽光パネルの本体温度が60度に達した場合は、(60 - 25)×-0.45%の計算式から約15%も出力が低下することが分かります。

これは、温度が上昇することでバンドギャップが減少し、出力電圧が低下するという太陽光パネルの特性が原因とされています。
アモルファスシリコンやCIS/CIGS型といった太陽電池は元よりバンドギャップが大きいため、そのような高温化でもしっかり発電するのです。

ただし、温度係数は製品情報内では公開されていないため注意しましょう。結晶シリコン型が-0.45%/℃、CIS/CIGS型で-0.35%、HIT型で-0.3%前後というのが概ねの目安となります。