単独運転（たんどくうんてん）

落雷などによる系統事故時や緊急停止時に、本来、通電を停止すべき電力系統において、太陽光発電システムが解列されずに通電が継続されること。

単独運転が継続された場合、公衆感電や機器損傷の発生、消防活動への影響、作業員の感電といった恐れがあります。

そのため、連系を行う太陽光発電システムの設置者には、電気設備の技術基準の解釈に基き、保護リレーなどを用い単独運転を直接または間接に検出し、 配電系統の事故時等に当該発電設備を当該系統から解列できるような単独運転防止対策を採るように義務付けられています。

従来まで、この単独運転の防止対策が大きな課題となっており、連系協議を長引かせる原因となっていましたが、 現在では住宅用パワーコンディショナを中心に、単独運転防止機能を備えた製品が少しずつ見受けられるようになっています。

代表的な技術の一つに、オムロン製のパワーコンディショナに搭載されている「AICOT」があります。

AICOTでは、今後推進が想定されるソーラーパークやソーラータウンなどにおいて課題とされている、 システム間の単独運転検出機能の相互干渉による検出時間の遅延や単独運転検出機能（能動方式）による系統への影響、 また解列すべきでない程度の瞬停を原因とする誤検出による一斉停止といった問題をクリアしており、 多数台連系・複数台連系を可能にする日本初の技術となっています。