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PID現象(ぴーあいでぃーげんしょう)

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高温多湿の環境下で高電圧が流れた際に、モジュール回路内に電流漏れが発生することで出力が落ちる現象のこと。

PID現象 早い段階からメガソーラーの導入が進んでいるヨーロッパで多く報告されており、この現象は長期間での経年劣化とは異なり数ヶ月から数年の比較的短期間でも起こりうるケースも存在します。

厳密にPID現象のメカニズムは解明されていませんが、一般的には高電圧下においてガラス基板からナトリウムイオンが封止材中に拡散して、セルの表面或いは内部に侵入することがおおよその原因とされています。

この現象は高圧連系を行う太陽光発電システム特有の問題とされており、長期運用が前提となる太陽光発電事業の採算性を大きく狂わせる恐れがあることから、各メーカーが早急な対策が求められています。 現在のところ、このPID現象への耐性を計る基準や認証などは統一されておらず、メーカーの自主試験によるものとなっているため、太陽光パネルの特性を見極めるのが難しいのが現状と言えるでしょう。

高温多湿な日本では今後このPID現象が多発するのではないかと懸念されており、太陽光パネルを選択する際にはPIDを含めた初期特性の確認をしておくことが重要です。

関連用語 メガソーラー モジュール変換効率
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